casavouta日記

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本の匂い

 iPadの出現でついに出版の電子化も本格的になってきました。いやはやこんな時代が来るとは。きっと印刷業界は厳しくなってくるのでしょうね。寂しい限りです。
 子供の頃から本や特に雑誌というものに並々ならない気持ちを持っていたのは、やはりその中身もさることながら、重さ、質感、インクの匂いや紙の匂い全てを併せ持ったものだからこそ。
 読む本や雑誌の変遷は、紙の匂いの変遷でもありました。マンガ雑誌の匂い、教科書の匂い、ファッション雑誌の匂い、輸入雑誌の匂い。本の匂いを嗅ぐと過去に読んだ本の内容までよみがえってきて何とも言えない気分に浸るのが至福の時だったのに。どんどんこれから匂いのない世界になっていくのでしょう。アロマテラピーのように調合すればある程度は再現できるものと違って、印刷のその匂いは再現する事はこれからどんどん不可能になっていくでしょう。
 失われた昔の音の文化と同様に、こうして消えていく匂いの文化というものがある。その上昨今の普及されたインクジェットの匂いの味気なさ。匂いの画一化現象。ああやだやだ。匂いが消えていくという事はこれからの人の記憶にどう作用していくのだろう。電子本が主流になっていくにつれ、きっと人々の記憶の濃度や質は自ずと変わっていくのでしょう。
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by casavouta | 2010-05-28 23:13 | 日々

荒川修作さん

 荒川修作さんの講演会は刺激的な体験だった。唐突に自分の中で何かが揺さぶられる、荒川さんの言葉。聴いている人の反応を見ながら、ちょっとニヒルな笑いを浮かべて挑発的な事を言ったり。脳みそが一つ一つ活性化されるようで、何時間にもわたるのにちっとも飽きなかった。荒川修作さんの文章や作品は難解なので、私にとっては荒川さんの記憶はその講演会の言葉でしかないのだけれど、私にとって荒川以前、荒川以後、という位自分の中で確実に何かが大きく変わった経験でした。
 それは一言で言えば「既存の価値観を疑え」という事だったと思う。当たり前と思っていた常識や自分の感覚を本当か?と疑ってみる。そうするととても自由になって世界が広がるという事。それは2つとない存在である私たちそれぞれが見つける事ができる可能性を秘めているということ。
 講演が終わっても、とても気さくに一人一人といつまでもお話をしてくれた荒川さんのお人柄を思い出すにつけ、もうあのお話が聞けないと思うととても寂しい。心からご冥福をお祈りします。
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by casavouta | 2010-05-20 23:52 | アート

奥多摩

新緑の美しい季節、ということで奥多摩へ行ってきました。海沢の滝というところを目指していきました。余裕で落石しそうな石がスタンバッっている横を通る林道、倒木、なかなかワイルドです。滝の付近はそれなりに看板は立っていたものの、足場の悪さといい、中途半端な装備ではなかなか大変と言った感じ。こんな近くに人気の少ない自然が残っていたことに驚きです。よく考えたら奥多摩という土地は近いからなのか、なにかありそうでなさそうな感じでいままで積極的に行こうと思った事の無かった場所。でももしかしたら近くの秘境かもしれない?そんな予感がしてきました。これからぜひ開拓していきたいと思います。
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by casavouta | 2010-05-06 23:00