casavouta日記

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見ること 見えること

 久しぶりに近所に流れる千川上水という小さな川をじ〜っと見ていました。子供の頃よく遊んだ川です。しばらくじっとしていると、アメンボ、タニシ、鯉、草、花、川の流れ・・・いろんなものが見えてきた。子供の頃はよく見えていたものをずっと見ていなかったんだなあということに気がつきました。
 大学の時に読んだ哲学の本の中に確か「目は視覚の器官-障碍」という言葉がありました。その時の私は何かを見るという事は同時に他のものを見ない、他のものは見えないということでもある、という風に勝手に解釈して納得したりしたのだけれど、日頃私の身の回りのもので、どんな物事を見て、どんな物事を見ていないのだろうか。私に見えていない豊穣な世界はどれだけあるのだろうか。
 写真を撮るということは、それだけ「見る」という仕事である反面、写す、写るための技術がついてしまって、見えるものしか見ていないのではないか?写真は焦点をはっきりさせて絞って行くことだから、見ることをはっきりはさせるけれどそれは他の見えないことをより見ないようにしていくプロセスだったりもする。その取捨選択はこれでいいのだろうか?
 確かに写真を撮る事で発見があったりより見えないものが撮るうちに見えてくるということも事実。でもある程度数をこなすと見ることの中に、写す、写ることまで計算に入れてしまっている。それは純粋に見る事を邪魔してはいないだろうか?とそんな事を考えるにつけ、あの「目は視覚の器官-障碍」という言葉は大切にしたいなあとあらためて思ったのでした。(この写真は代々木公園)
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by casavouta | 2010-06-26 23:18 | 写真