casavouta日記

<   2011年 02月 ( 1 )   > この月の画像一覧

有り難いことと写真

 ありがとうという言葉はいい言葉だなあ。と相田みつお調で始まりましたが、ありがとうとは有り難い、つまり有るということが当たり前ではないから有り難いという意味、本当にいい言葉だと思う。
 写真はその瞬間を切り取る。つまり撮ったら最後同じ瞬間は二度と来ない。その写真のもつ性から逃れようと私はあまり記念写真を撮らず、風景を主に撮っていた。そういうものはあまり思い出というものを意識しないでいいと思っていたから。でも結局それから逃れられないということが最近になって思い知らされた。
 写っているものが今はない失われた風景である場合だけではなくて、たとえいまもあるものであっても、その風景を撮った時の気持ち、状況をありありとその写真から思い出してしまうからだ。そういう意味で結局写真は思い出から逃れられないのだ。もちろんその写真を見る人にはそこまでは伝わらない。写っているものが全てだから、情報がなければ写真を見る人にはどんな気持ちで撮ったかまでは知る由もない。そうだとしても、写真を撮るという行為は有り難いという時間の不可逆性から逃れられないということなのだ。
 人は幸せに慣れてしまうとそれが当たり前のように思ってしまうけれど、写真は今という瞬間こそ、かけがえのない有り難いものだということを教えてくれるメディアでもあるのだと思う。いつでも有り難いという気持ちを忘れないで生きていきたいなと思う。

d0016633_1495274.jpg

[PR]
by casavouta | 2011-02-28 23:52 | 写真